メレサイズの石留を承ります。 石の種類は、ジュエリーに用いられるものであれば殆ど選びません。例えば「ダイヤモンドとエメラルドが隣り合ったチョコ留」も可です。 石の種類のバリエーションはこちらをご覧下さい。 又、多くの場合は留め高さを調整できます。 例えば下の写真はどちらもダイヤモンドのチョコ留で、左の写真に写っている方は意図的に低く(深く)、右の写真は高く留めています。 左側はマリッジリングで日常使いする為、できるだけ石が周りのものにぶつかることがない様に低く(深く)しています。ダイヤモンドでもぶつかり方が悪けれ ば割れたり欠けたりしますし、何よりぶつかった相手を傷付けてしまいますからね。 右側はハイジュエリーで、使われ方も丁寧ですから、石をより綺麗に見せ、更に全体のフォル ムと石の形状を一体化させることを最優先にしている訳です。 石留のテキストを見ると「テーブルの高さをどの位にして…」と書かれていることが多いのですが、実際にはデザインや使われ方等 により微調整をします。 ブランドやデザイナーの思想も大切ですから、「どの様に表現したいのか」をお伝え頂くのも大切です。 ※どちらも石留直後の仕上げ前ですので、傷が目立つのはご容赦下さい。 石留方法の種類と特徴は以下をご覧下さい。 ※磨き仕上げをする前、石留直後の写真もありますので、細かい作業傷等は見逃して下さい。 |
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ポンチ留 *石の周囲をポンチで複数箇所打つことで地金を寄せて留める方法です。 *手早く簡単な方法ですが、石の輪郭は崩れます。 *ポンチで打った形がデザインの一部となる様な場合に使うことをお奨めします。
■ 玉留 *石座の周囲の複数箇所にナナコタガネで丸めた爪を作り、留める方法です。 *リングの内側にも加工可能です。
■ 粟留 *基本的には玉留ですが、石の周囲に粟打ちという加工を施し、全体をキラキラさせつつ爪を目立たなくする方法です。
■マス留 *石の周囲をタガネで四角くはつり、四隅に爪を作って留める方法です。 *単一、連のいずれも加工可能です。 *枠に対して石の密度が低いとき、枠の幅に対して石の寸法が小さいとき等に有効です。逆に、石を密に並べる場合には「マス」を作れなくなる為不向きです。
■ 五光留 *石の周囲の複数箇所にタガネで五光を彫り、その中、或いはその間に爪を作って留める方法です。 *写真の様に模様彫りと組み合わせることも可能です。
■連彫留 *石の寸法に合わせて周囲を枠取りし、その内側に留める方法です。 *石を固定する部分以外は全てタガネでハツリ落としてしまう為、石が浮いて見えます。 *地金面に「石を沈める穴」を開ける必要がある為、石の両側に0.3mm程度の余裕が必要になります。 具体的には「石留面の幅>石の直径+(0.3mm*2)」です。
【端部の処理例】 *連彫留は、端部をどう処理するかで印象が大きく変わります。シンプルにすっきりと終わらせることもできますし、装飾的にすることも可能です。 【pdf形式】…上記資料を大きくご覧頂けます。是非ご利用下さい。 *これらはご要望に応じてサンプルもお作りします。 下の写真は制作したサンプルの例で、左は1本のリングに6パターンで留めてあります。右は連彫留ではなくワンポイントの留めサンプルで、7パターンのサンプルです。 【石と石の間の処理】 *結婚指環の様に日常的に身に着ける指環の場合、その「隙間」には汚れや皮脂がどんどん染み込んでいきます。そういった指環を 綺麗に保てるか否かは、まめなお手入れはもちろんですが、指環の作り方にも大きく左右されます。荒井技巧の連留では石と石の間を深く切り落とし、パビリオ ン側の空間を塞ぎません。簡単な洗浄で石の裏側に溜まった汚れや皮脂も簡単に落とすことができます。下穴を貫通させていれば効果は一層です。 ■チョコ留 *石の周囲をガードルに向かって押さえて留める方法です。 *石の周囲が照り返しになる為、その様子を「お猪口にお酒が注がれているところ」に見立てた名前だそうです。 *石留箇所の周辺を傷めない為、石留後の面出しは不要です。 *石留箇所の周辺を傷めない為、テクスチャのある部分にも加工可能です。
■ 覆輪留(伏せ込み留) *石の周囲を内側に向かって押さえて留める方法です。 *チョコ留と異なり、石を留める為の壁(=覆輪)を作るか、或いは石の周囲を寄せます。 *石座の寸法が石とぴったりである程(石を置いたときにガタつかない)、しっかりと綺麗に留まります。 *覆輪に「面」を作ることも、丸みを持たせることも可能です。
■ラウンド以外のカットへの対応 *角石を始めとした、ラウンド以外のカットの彫留にもお応えします。
■ レモン留 *石の周囲をレモン型(レモンの葉型?)に彫り、石を2点で留める方法です。 *写真の様にデザインの形に合わせることも、広い面に単独で留めることも可能です。 *レモン留を連にすることも可能ですが、その場合は縄留の方が綺麗です。 *爪が少ないので、強度を確保する為に個々の爪は大きくなります。
■割爪留 *腕をすり出して爪になる部分を作り、その爪を割って両側の石に掛け、留める方法です。 *両側面は綺麗な平面となり、そこから自然に爪ができる為、石と枠の一体感があります。 *いかにも上からナナコで押した様な、真ん丸い跡は付きません。 *石の両側は切り落としてしまう為、石の外側に余裕は必要ありません。「石留面の幅=石の直径」或いは「石留面の幅<石の直径」も可能です。但し石が外側にはみ出すと座りは悪くなり、石外れや石欠けの原因になります。
■丸珠の彫留 *基本的にはラウンド形状の石の彫留と同じです。 *丸珠の半分以上は沈める必要がある為、留面の厚みと幅に余裕が必要です。 *爪以外の周囲は中央下方向にハツリ落とす為、ベースよりも沈めていても浮いて見えます。 *丸珠はカット石等の彫留と比較すれば、緩み易く外れ易いのは否めません。 *回転や外れの予防として、少量の接着剤を補強として用いることをお薦めします。
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