夢inシアター
採れたて情報館/No.42

-

MARIの 2月に観た映画


こんにちは。
2月に見た映画の感想を書きたいと思います。2月は、私にしてはめずらしく3本の映画を劇場に見に行きました。
2月に見た映画は、
  • ヘブンズ・プリズナー(WOWOW)
  • 2ガールズ(WOWOW)      
  • クイズ・ショウ(WOWOW)
  • ケロッグ博士(WOWOW) 
  • ザ・ゲーム(映画館)  
  • ジョージア(WOWOW)  
  • G.I.ジェーン(映画館)
  • シャイン(WOWOW)
  • この森で、天使はバスを降りた(映画館)
  • キルトに綴る愛(WOWOW)
の10本でした。

ヘブンズ・プリズナー

思っていたよりも面白くなかった、というのが正直な感想。「陪審員」もそうだったけど、ここのところアレック・ボールドウィンがピリッとしないなあ、と思ったりしているのだが・・・。

また、私の好きなメアリー・スチュアート・マスターソンも出ていたのだが、う~ん、いまいちだった。

ストーリーはというと、「アレックは元刑事の男役で、夫婦でセーリングを楽しんでいる時に、小型飛行機の墜落事件を目撃し、沈んだ飛行機の中から少女を助ける。だが、その時に彼は見てはいけない物を見てしまい、そこから悲劇が始まる。元刑事ということから、謎をさぐろうとし、逆に妻を殺されてしまうのである。その瞬間から男の復讐が始まる。」といった感じである。

まあ、この手の映画ではありがちなストーリーであるのだが、そこにもう少しスパイスを効かせてくれると見てて飽きずに済むのにと思うのだが・・・。
お薦め度 △

クイズ・ショウ

要するに、テレビ界における”やらせ”の問題を扱った映画である。あるクイズ番組でチャンピオンをもっと見栄えの良い人にしたいという理由から、現チャンピオンにわざと間違えるよう強制したということである。

今のテレビ業界では、あまりめずらしく無い事のようにも思えるが、この時代では一大スキャンダルになってしまったのであろう。確かに、やっていることは不正な事ではある。が、かなりめちゃくちゃな番組ばかりが放送されている今のテレビを知っていると、このような事は当たり前に行われているものだと思ってしまっている自分がいて、感覚が麻痺してしまっている自分が怖かったりもする。

しかし、間違えるように強制されたとして、その不正を訴えたハービーという人間もいかがなものかと思ったりする。その行動は間違ってはいないかもしれない。が、彼の場合、そういう行動に出た理由というのが、どうも私としては気になるのである。ハービーは、新しくチャンピオンになったチャーリーと同じようにチャンピオンの座についたのである。ところが、いざ自分がその座から降ろされた時、彼はチャーリーの人気と地位への妬み、お金に対する欲から訴えるという行動にでたのである。
自分のした事を棚に上げて、他人を批判しているみたいな感じがして、ちょっと引っかかるものがあった。まあ、最後にハービーにも変化の兆しが見られたのが、幸いだったが。

この映画は、あるクイズ・ショウにおける不正行為という事件を背景に、人間の欲・卑しさ・妬みなどを詳細に描いているところが良かった。
お薦め度 ○

ジョージア

音楽の才能を持ち、大勢の観客を虜にすることの出来る姉ジョージアと、音楽の才能はあまりないが、でも歌うことをあきらめきれずに安酒場で歌い続ける妹セイディ。
共に歌という共通の夢を持ちながらも、全然異なった道を歩く2人の姉妹の物語である。

ジョージアを「セント・エルモス・ファイアー」に出演していたメア・ウィニンガムが、セイディを「黙秘」などに出演していたジェニファー・ジェイソン・リーが演じている。

ジョージアは、音楽の道では成功者である。一方、セイディは成功者ではない。酒とドラッグに溺れ、激しい感情をむき出しに歌を歌う。そんなセイディを姉ジョージアは避ける。決して自分の感情を表に出そうとしないジョージアと自分の感情を表にだすことで生きてきたセイディ。正反対の二人は、どこまで行っても交わることはないのである。

しかし、なぜゆえ姉は妹を受け入れないのだろうか?ちゃんとした生活をしていない妹のだらしなさに嫌気を感じているからなのか。それとも、自分の感情をストレートに表現することが出来る妹を羨む気持ちがあるのだろうか。なにかと慕ってくる妹にたいして、ジョージアは決してその心を開かない。そんなジョージアの姿に、幸せの裏に潜む何かを見ることが出来る。

そして、姉の歌を素晴らしい・最高と誉めるセイディのけなげさ。セイディは、姉が羨ましい気持ちもあるが、でも”すごい”と認めている。ただ、自分に対して自信がないだけなのである。セイディは姉に「良かったよ」と一言でもいいから、誉められたかったに違いない。セイディはその一言を聞くことが出来れば、自分に自信を持てるだろう。そうしたら、自分を隠すための厚化粧もやめられるかもしれない。それを望んでセイディは、感情のあるがままに歌い続けているのだろう。

それにしても、メア・ウィニンガムの歌は良かった。思わず聴き入ってしまう程であった。この人がこんなに歌を歌えるとは思わなかった。びっくりだ!!ジェニファー・ジェイソン・リーの歌は・・・、まあ、歌があまり上手くない役だから・・・。そうしておこう。(^^;)

ラストのシーンが、とても印象的である。
お薦め度 ◎

シャイン

映画を見終わった後も、デビッドのピアノの旋律が耳に残っているような感じがした。彼の演奏には、彼の今までの人生が詰まっている。天才的な才能を持っているがゆえに、苦難の人生となってしまった。そこには、彼に多大の期待を寄せる父の存在もあったし、彼がとても繊細な神経の持ち主であったことも影響する。

やはり、何でもこのように一流になるには、苦難がつきものではある。天才的な才能があっても、やはり隠れた努力が存在する。当然、神経もすり減る。が、それに打ち勝った人が一流と呼ばれるのである。これは私なんかが想像するよりもずっと大変な事だろう。

デビッドは、一時期負けそうになった。が彼は、そのどん底から見事に復活するのである。バーで楽しそうにピアノを弾く彼。以前とは別人のようである。この時彼は、初めてピアノを弾く楽しさというものを感じたのではないか。
勝つ・負けるではないピアノの楽しさを。

そのシーンになるまで、つい手を差し伸べたくなるような彼の人生を見てきたために、この楽しそうにピアノを弾く彼の姿は感動である。そして、その感動がラストでさらに爆発するのである。
お薦め度 ◎

キルトに綴る愛

なにか恋愛・結婚相談室に来たフィン(ウィノナー・ライダー)に、”結婚とはこんなものよ””恋とはこんなものよ”と答えるアドバイザー達、といった感じの映画だった。まあ、そのアドバイザー達の経験してきた恋愛・結婚というものがさまざまなもので、言い方は悪いかもしれないがまともな結婚生活を送ってきた人はいやしない。夫に出て行かれただの、夫に浮気されただの、夫が妹と関係を持ってしまっただの・・・。そんな彼女たちが、婚約をした後、心が揺れ動いているフィンに、自分の身の上話をとっかえひっかえ聞かせていくのである。

だが、彼女たちの話はどれもこれも、結局は期待はずれの結婚で自分が我慢してここまで来たのよ、という感じのものばかりなのである。果たして、そんな話がフィンの参考になったのか疑問なのだが、でも、そんな中で救われる事もある。それは、彼女たちが今現在はすっきりしているという事である。それは、もしかしたらフィンに話したことで、気持ちの整理がついたのかもしれないが、それにしても、過去も我慢、現在も我慢では、かなり寂しいことになってしまう。それが、それぞれ今の生活に満足し、なにかすっきりした表情になったように見えたことが、なによりの救いだった。

しかしフィンの行動は、・・・という感じがする。果たして、あの浮気はどうなったのか?ちょっと責任がなさすぎる行動じゃないか、とつっこみを入れたくもなってしまう。相手の男性も可哀想である。婚約者も可哀想である。

フィンの心の揺れ・移り変わりというものをもっとわかりやすく描いてくれていたらなあ、と思ったりする。なにかそのへんが、曖昧になってしまっているから、映画全体としても見終わった後に、なにかすっきりしないものが残るのである。
お薦め度 ○




ちなみに、「2ガールズ」と「ケロッグ博士」については、ノーコメントとします。お薦め度からいうと、×です。私個人的には、そんな感じの映画でした。まあ、「ケロッグ博士」のケロッグ博士をアンソニー・ホプキンスが演じたというのは、ちょっと驚きでしたが・・・。

3月は、「ツイスター」「エマ」「イングリッシュ・ペイシェント」「いつか晴れた日に」「スリーパーズ」「判決前夜」「ミッション・インポッシブル」などが登場します。この他にもアカデミー賞にちなんで、過去の受賞作品が放送されたり、去年話題になった「失楽園」なども放送されます。
これらも楽しみですが、劇場の方でも「フェイス・オフ」「アミスタッド」も楽しみだし、この前予告編を見てかわいかった「マウス・ハント」も見たいし、「グッド・ウィル・ハンティング」も必見作品に入っています。あとは、あまり良い評判を聞かない「ポストマン」などもちょっと気になっています。

では、このへんで。
MARIでした。