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澤井隆の
全米興行 TOP 10(8月第2週)

澤井です。8月2週の全米興業で話題の作品をご紹介しましょう。

米国では夏の後半から秋に欠けて公開予定の作品の宣伝版が始まっています。注目はシガニー・ウィーヴァーとウィノナ・ライダーの共演が話題の「エイリアン4」、日本で今かかっているものより内容が充実したフィルムが見られました。それとポール・バーホーヴェン監督の「スターシップ・トルーパーズ」宇宙の彼方で、異星生物の大群と宇宙兵士の一団が対決するSFアクションで、昨年来流れていたものより、兵士側の宇宙船のショットなどが増え、期待感をそそります。
まもなく公開の作品ではケヴィン・クラインのコメディ「イン&アウト」なんて云うのもありました。ホモネタのコメディで、一歩間違うと危ないなぁ、と思っているのですが、監督に僕のご贔屓フランク・オズの名前があったもので・・・。

他に入ってきたニュースでは、クリスチャン・スレイターの新作として期待がかかっていた「ザ・フラッド(洪水)」の公開が来年初頭に延期されました。これは昨年来の災害映画連発の影響を考えてのことだそうですが、タイトルも「ハード・レイン」に変更になるらしいです。

さて、遅くなりましたが8月2週目の興業トップ10です。

*印の付いている作品は、タイトルをクリックするとそのオフィシャルサイトにジャンプできます。

1*Conspiracy Theory
$19.4 million
公開されたばかりの映画、邦題「陰謀のセオリー」が、辛くも大ヒット中の「エアフォース/ワン」を押さえてトップに立ちました。メル・ギブソンと「リーサルウェポン」のリチャード・ドナーが再び顔を合わせ、今年の夏の最も驚くべきヒット作となった「My Best Friend's Wedding」でも注目を集めたジュリア・ロバーツが共演するサスペンス・ドラマです。
2*Air Force One
$18.2
一位の座は明け渡したものの、3週目で堂々1億ドルの壁を突破したハリソン・フォードの新作は、まさにこの夏の正真正銘ブロック・バスターの1本になりそうです。大統領専用機エアフォース・ワンが極左テロリストグループににハイジャックされたとき、大統領とその家族、そして国家の運命は?クリントン大統領が絶賛し、2度鑑賞したと云う話を聞きましたが・・・。ゲイリー・オールドマン、グレン・クロースが共演、ウォルフガング・ペーターゼン監督作品。
3*Spawn
$9.1 million
90年代になって生まれた新しいアメコミのヒーロー、「スポーン」、日本でもマニアの間でコミックや、フィギュアが沢山売れています。ケーブル局HBOではオリジナルのアニメシリーズを放送中で、今回の映画化は満を持しての登場というわけです。日本では来春公開の予定。
4*George of the Jungle
$6.3 million
ある時は東部のプレッピー、ある時は「原始のマン」のブレンダン・フレイザー主演で、かつてのテレビアニメを実写映画化。ファミリー・ピクチャーを得意とするサム・ワイズマン監督で、結構、受けています。
5*Men in Black
$5.7 million
公開一ヶ月のSFコメディ「メン・イン・ブラック」、ILMの特撮は結構すごいのに、それに頼らずオフビートな笑いで突っ走る痛快作。トミー・リー・ジョーンズの仏頂面と、ウィル・スミスのリアクションが楽しい。エンドクレジットでウィルのラップが聴けます。
6Picture Perfect
$5 million
テレビの人気者、ジェニファー・アニストンが最近絶好調のケヴィン・ベーコンと共演しています。広告業界で、嘘で固めて出世した主人公が巻き込まれる騒動。
7*Contact
$4.4 million
今やアカデミー賞監督となったロバート・ゼメキスが、ジョディ・フォスター主演で著名な原作をもとに映画化したファースト・コンタクトものSFドラマ。「評決のとき」で注目を集めたマシュー・マコノヒーが共演しています。
8How to Be a Player
$4.1 million
同時に何人もの女性と次々に関係を持つ女たらしが、妹の友人に手を出した時、彼の人生で唯一本当に関心のあった女性が彼の近くに戻ってきた、というお話。
9*Air Bud
$3.5 million
チャールズ・マーティン・スミス監督のファミリー・ピクチャー。父の死後、母親と別の町に引っ越した孤独な少年の友達になったのは、けっしてシュートをミスらないバスケットボール犬だった。
10*Nothing to Lose
$2.8 million
面白い、という声と、新鮮味に欠ける、という声が交錯する、「エースにおまかせ」スティーブ・オーデカーク監督の新作。主演コンビに今では監督としても一流のティム・ロビンスと、「バッドボーイズ」のマーティン・ローレンス。カージャック(ローレンス)に遭遇したティム・ロビンスは、自分の妻が上司と浮気をしていると知るや逆上、そのカージャック犯を誘拐する。「キャデラックマン」以来のブチ切れ演技が見られるかも・・?

澤井 隆(さわい たかし)
takkatoh@jp.interramp.com