ユー・ガット・メール

ユー・ガット・メール

絶

対にハズれるわけのない（？）最強コンビ、メグとトムによるロマコメ、今回の恋の舞台はラジオならぬ今をときめくインターネットです。チャットで偶然知り合った男女が、Ｅメールをやり取りするうちお互い惹かれ合ってゆくのですが、実はこの二人、ビジネス上の敵同士だったという展開。全体としてロマコメ作品の期待を裏切らない楽しい一編した。

特

にパソ通やインターネットを使ったことのある人なら、誰でも「そう、そう」とうなずけるシーンがいろいろありまして、メールの着信を知らせる「ユー・ガット・メール」というメッセージを見た時のウキウキ感もそうですが、パソコンを立ち上げて回線を繋げるまでの「ピポパポッ」という音の交じった雑音だとか、ディスプレイに向かってつい独り言をブツブツ言ってしまうところなんかも、見ていて思わず顔がほころんでしまいます。

こ

のお話は、文通友達の男女が実は同じ店の働いている犬猿の仲の従業員同志だったというミュージカル作品「シー・ラブズ・ミー」に良く似ていまして、確かこのミュージカル作品を現代化したものだとどこかで読んだ記憶があります。とは言っても、ラストの展開は映画のほうがひと捻りあって、ほのぼのホロリ感がいっぱいです。この辺は、メグのキュートな表情が大きなポイントになっています。

舞

台も映画も手紙が縁結びになっているお話ですが、２作品に共通しているのは二人の付き合いは手紙だけではなくて、互いに本当のことは知らずに実生活上も知り合いである点です。この映画のオープニングはとてもシャレていて、始めからグイグイと引き込まれてしまいました。コンピューター画面をデザインしたような映像も素敵ですが、音楽も軽快で明るく楽しいです。また、ラストのエンドロールで流れる「言った本人はすぐに忘れてしまうけど、言葉は知らない間に相手を傷つけることもある」という意味の歌詞がしみじみと心に残りました。

確

かにこの作品の主人公二人は、ビジネス上の問題で実生活上ではいつも非難し傷つけ合っているばかりで、互いの本当の姿を見ることはなかったようです。きっとＥメールがなければ、永久に分かり合えないまま終わっていたはずなのですが、そんなコミューニケーションのすきまをうめてくれたのがメールだったというわけです。最近は文字による匿名のコミュニケーションの怖さを思い知らされる事件がいろいろ起こっているだけに、このような通信手段の素晴らしい点を（かなり楽天的に？）描いている作品があると、なにやらホッとさせられてうれしくなります。

お薦め度	採点	ワン・ポイント
		まさにデートにぴったりのロマコメですよ!