みてある記 ロゴ25pt.

カチンコ 素晴らしき日

魔女っ子★マキ
(88721053@people.or.jp)
'97/9/12 日比谷みゆき座にて
「ボーイ・ミーツ・ガール」の主役はバツイチの子連れカップル。オーソドックスなラブ・ストーリーを現代的な味付けで描く。

「素晴らしき日」は、はバツイチの子連れキャリアウーマンのミッシェル・ファイファーが、同じく離婚歴のある子持ち新聞記者のジョージ・クルーニーと恋に落ちる一日を描いた都会派のラブ・ストーリーです。

子供を野外教室に送り届けるためたまたま同じタクシーに乗り合わせたファイファーとクルーニですが、集合時間に間に合わず一日子連れで仕事をするハメになります。仕方なく互いの子供を交代で面倒見ることにするのですが、たまたまその日はそれぞれのキャリアを賭けた大事な仕事が控えており、一方やんちゃ盛りの子供たちはひとときもじっとしていません。しかも互いの第一印象は「片意地張ったギスギスのキャリア・ウーマン」とか「自信過剰が鼻持ちならないニヤケたジャーナリスト」と言った具合で、初っ端から二人の相性は最悪みたいです。

そんな彼らが必要に迫られて互いに携帯電話で連絡を取り合うことになるのですが、その一日のなんと慌ただしいこと! 子供のいたずらにてんやわんやしながら重要な仕事を片付け、しっかり恋もゲットしてしまうという、実に中身の濃い一日を主人公と共に私まで体験した気分になって、ほんわかとした心地好い疲労感と充足感を楽しむことができました。

「バットマン&ロビン」ではあまり印象に残らなかったジョージ・クルーニですが、この映画では男の大きさと優しさをよく出しています。離婚し一人で5才の息子を育てているファイファーは、人を頼らず何でも自力で頑張ろうという信念の持ち主ですが、でもどこか突っ張ったところがあり、そんな彼女を大きく包む彼の役どころは人間的に何枚も上手という感じです。最近の映画はどちらかというとヒロイン主導型のケースが多く、今回のように男性の包容力に女性がふんわりと乗っかるパターンはちょっと珍しくもあり、また新鮮に感じました。うーん、男はやっぱりこうでなくっちゃ!(^^)

お薦め度 採点 ワン・ポイント
◎ 2点2点2点1点(7/10) 忙しい一日でした。ラストの居眠りも無理はない?