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ゴールディー・ホーン、ベット・ミドラー、そしてダイアン・キートンと、ハリウッドを代表する塾年女優がそれぞれの個性を発揮してのびのびと演じているのがうれしいコメディです。実はこの3人は同じ大学の同窓生で、本当は4人組の仲良しグループでした。もう一人は「アンカー・ウーマン」や「私に近い6人の他人」のストッカード・チャニングで、実業家の元妻であった彼女は離婚した夫が若い女性と再婚することを知り、投身自殺を遂げたのでした。その葬儀で3人は20数年ぶりに再会したのですが、故人同様彼女達自身も夫婦間の危機に悩んでいる最中だったのです。 それにしても大学の仲良し4人組がよりにもよって全員、若い娘にうつつを抜かす夫に悩まされているとは、あまりに偶然が重なり過ぎていますね。アメリカの夫どもは全くけしからん!などと私が怒っても仕方ないのですが、これがアメリカの夫婦の現実なのかそれとも誇張なのか、私にはよーくわっかりません(^^;)。離婚の原因はともかくとしても、今やアメリカの離婚率は2組に1つの割合に迫る勢いだそうす。 まー、そうは言ってもこれはコメディーですから、そんなに固く考える必要はないです。ともかく主演3人の競演合戦を大いに楽しんでいただきたいと思います。3人とも実生活ではとうに50才を過ぎているそうですが、設定では40才半ばということになっています。ひゃー、それにしてもゴールディー・ホーンのなんて若いこと! 映画の中での彼女の役柄はちょっと落ち目の元大女優ということになっていまして、なんとか若さを美容整形で保っているらしい。ベット・ミドラーは中年太りのかしましいおばさん役。しょっちゅうゴールディーをつかまえては彼女の美容整形にツッコミを入れています。ダイアン・キートンはいい年してマザコンが入った神経質な専業主婦。優しくておとなしい女性ですが、怒らせるとこのタイプが一番恐いかも知れないです。 というわけで、この3人組が若い愛人に走った元夫に復讐するのですが、そこはハリウッド製の明るいコメディーですから、徹底的に相手を痛めつけるのではなく、さらにもう一歩のステップアップ、つまり塾年女性への応援歌となって終わっているのがミソです。 それにしても「マディソン群の橋」から始まって「イングリッシュ・ペイシェント」と、今や不倫ドラマの花盛りです。不倫ドラマにシンミリしつつ、方やこの映画に出て来る不倫の被害者である妻たちの反撃に喝采を送ってしまうなんて、考えてみると矛盾した話ですが、まー、どれもこれもフィクションの世界ということで、難しいことは考えず気楽に楽しみませていただきましょうか(^^;)。なお、サラ・ジェシカ・パーカー、マギー・スミス、エリザベス・バークリー(「ショー・ガール」)などなど、脇役陣も豪華です。
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